:我が生命線その1――何を集結させ、何を分散させるか


  • 上記5つの要素はいわばミクロの視点。
  • これらはそれぞれ極めて大切な要素なのだが、
  • 「全体的なバランス」という大局的見地、すなわちマクロの視点を忘れてしまうと、
  • 偏りの著しいラインアップになってしまう。
  • 上で述べた①価格、②血統、③厩舎、④馬主、⑤生産牧場の5つの要素なんて、
  • 良いに越したことないに決まっている。
  • また、情報も10年前と比較にならないほど精度が上がってきている。
  • そういう意味で、以下に述べる視点が他のメンバーと差別化できると僕が考える“唯一の方法”であるし、
  • 僕にとっての“生命線”であるといって差し支えない。



関東馬関西馬

  • 例えば、関東馬関西馬の割合。
  • 今年は桜花賞アユサン)、
  • 皐月賞ロゴタイプ)、
  • 天皇賞春(フェノーメノ)、
  • NHKマイルCマイネルホウオウ)と関東馬がめちゃくちゃ気張って、
  • 長く続いている「西高東低」に待ったをかけた感がある。
  • もしかしたら、いよいよポリトラックの効果が出始めたんじゃないかとも勘ぐってしまうが、
  • 純粋に勝ち星という観点で見れば、
  • 先週までの段階で、
  • 1位=角居勝彦(関西)、
  • 2位=池江泰寿(関西)、
  • 3位=矢作芳人(関西)、
  • 4位=藤原英昭(関西)、
  • 5位=堀宣行(関東)と10傑の中に関東のトレーナーは堀、国枝栄田村康仁の3人だ。
  • 昨年はトップ10に2人、すなわち、藤澤和雄(3位)、堀(8位)だけ。
  • ビックレースはインパクトは大きいが、「西高東低」はいまだ健在!!
  • POGはまず勝ち上がってくれなければどうしようもないゲーム。
  • 大レースにも勝ちつつ、勝ち星も伸ばしている厩舎はごく限られる。
  • したがって、チョイスする馬は関西馬に集結させたほうがベター。
  • 僕は12頭のうち、2〜4頭を関東馬
  • 残りを関西馬としている――どんなに関東所属馬に気になる馬がいても、である。
  • 「ポリシーがない」と批判されるかもしれないが、
  • 成績を考慮すればそれぐらいの制約を自分に課さないと大敗する可能性がある。
  • このバランス感覚はチョ〜重要。



マクロ的調教師&馬主論

  • さっき僕は「大レースに勝ちつつ、勝ち星も伸ばしている厩舎はごく限られる」と記した。
  • これは確かな事実なのだけれども、
  • だからと言ってひとつの厩舎に指名馬を集結させることはリスクが高く、
  • できるだけ分散させたほうがいいというのが僕の考え方だ。
  • ランキング上位の調教師は例年、安定した成績を残しているが、
  • ある1年だけ極端に落ち込むこともしばしばあるし、
  • 落ち込んだきり二度と浮上してこない調教師も稀にいる。
  • 厩舎経営の浮き沈みの激しさを物語る事象。




  • 馬主についても同じ。
  • 毎年当然ばらつきはあるものの、
  • 社台系レーシングクラブ、キャロットクラブで2頭、
  • その他は1頭クラシックに出れれば及第点。
  • したがって、その1頭をどう見極めるかが勝負の分かれ目。



牡馬と牝馬

  • もうひとつバランスの話。牡馬と牝馬の割合である。
  • 僕はPOGの目標を「ダービー」においているから、
  • 牝馬をたくさん取る理由が存在しない。
  • ダービーは2013年から賞金が20,000万円になり、桜花賞オークスより大きな破壊力がある。
  • すなわち、ダービーを勝った者がPOGを制することは明らかだ。
  • そして、牝馬はその存在自体が大変リスキーであり、
  • ちょっと頓挫すると知らないうちに繁殖へあがっているということもよくある話。
  • 僕の所属するチームにおいて昨年度を例にとってみると、
  • 牡馬の獲得賞金5傑の合計はダービー前の段階で58,530万円。
  • 一方、牝馬のそれは12,630万円である。
  • 要は、牝馬の期待値は牡馬の期待値のおよそ5分の1だ。
  • (もちろん、牡馬と牝馬が同数じゃないからあくまでも目安なんだけど)
  • このことから、極端に言えば牝馬を1頭も選ばないっていうのが、
  • POGに勝つための最短距離なのかもしれない。
  • (この仮説については、いずれ統計的アプローチを試みてみたい)
  • それでもやっぱり桜花賞オークスに1頭も出走しないとなるとやはり寂しいし、つまらない。
  • 10頭チョイスでやっていた頃は牝馬は2頭までと決めていて、
  • クラシックに出走できたのはピンクカメオ
  • ファレノプシスエリザベス女王杯桜花賞他)の仔ラナンキュラスフィリーズレビュー2着)だけであったが、
  • 12頭チョイスになってからは3頭に増やした。
  • その中からレッドオーヴァル桜花賞2着)が出たのは大きな収穫だったし、今後の指針になった。
  • 牝馬0頭というのは極論だけれども、
  • もし牡馬と牝馬の割合がほぼ同じ、あるいは牝馬のほうが多くなっちゃったんだったら再考するのが賢明。

:POGにおける馬選びのポイント、、、のようなもの



“語る資格”と“語れぬ領域”

  • 2012-2013年度は11人中5位という「トホホ」な結果に終わったのだが、
  • 実のところ非常に収穫の多い1年だった。
  • “感覚的”にどういう馬が走る可能性が高くて、
  • どういう馬が走る可能性が低いのか、
  • わずかではあるがその境界線が見えたような気がしたのだ。
  • 以下にその“感覚的”なものを言語化にしてみようと思う。
  • これまでの成績では語る資格はなかったが(それでも散々書き連ねてきたけれども--笑)、
  • 昨年度ぐらい走ってくれれば少しは語る資格もあると思うww


  • これも以前からたびたび言っていることだが、
  • 僕は馬の見方について全然わからない。
  • 「ツナギがどうの」とか、「トモの張りが」とか。
  • わかるのはせいぜいデブかヤセかの区別程度である。
  • それも隣に歩いている馬と比較しての相対的判断で、
  • もしある馬が1頭で佇んでいたら、
  • それが大きな馬なのか、それとも小さな馬か判断つかないだろうと思う。
  • 競馬場へ行って、僕が競走馬を観るとどの馬もよく見えてしまう。
  • 毛艶もピカピカで、たてがみをキレイに編んでもらって......。
  • でも1着からビリまで決してしまうのが勝負の世界。
  • 馬の出来不出来はどこかにあるのだろうが、
  • トーシローでは判断するのはまず無理だというのが僕の一貫した考えだし、
  • プロ中のプロである藤澤和雄すら『競走馬私論―馬はいつ走る気になるか』(クレスト新社、1999年)の中で、
  • 「......少なくとも私の馬を見る能力はゼロに等しい」と述べている。
  • ここで唐突に、



  • 以上のことから、僕は馬のつくりで走る/走らないを判断することはナンセンスだと思っているし、
  • ましてや「一目惚れ」なんて極めて危険な見方だとも思っている。
  • POGにおける僕の馬選びのポイントは、
  • ①価格、②血統、③厩舎、④馬主、⑤生産牧場の5つの要素だけである。
  • (来年はまた違ったこと言っているかもしれないけどww)
  • 以下にそれぞれの要素について説明する。



①価格と②血統

  • これは単純に①価格の高い馬が走る可能性は高いし、
  • ②血統の良い馬が走る可能性が高いという至極当たり前の話。
  • ただ、血統と価格は一緒でも言いと思われるかもしれないが、
  • この2つが一致しない場合は特に注意を要するから分けて考えるほうがベター。
  • 例えば、僕が06―07年度に指名した2頭、
  • アサクサキングス菊花賞、ダービー2着)とピンクカメオNHKマイルC)は、
  • セレクトセールにおいて、それぞれ7,100万円の価格がついた。
  • 前者の父はホワイトマズル、後者はフレンチデピュティで且つ、牝馬である。
  • 常識的に考えれば、そんな高額になるわけがない。
  • でもそうなったことは事実であり、その高値の期待に応えたのも、また厳然たる事実だ。
  • よほど馬の出来がよかったんだろうと思う。
  • 馬体の善し悪しを判断できない素人でも、
  • 落札価格からそれを推測評価することが出来るということを示したケーススタディ
  • 当然、逆のパターンも考えられ、
  • 「こんなに血統がいいのの、意外と安いなぁ」と思ったときも、やっぱりそれなりの理由がある。
  • 身体が華奢であったり、気性的な問題を抱えていたり......。
  • そういった意味で①と②の差異に違和感を覚えた時、
  • そこには何かしらの「裏」があると考えてよろしい。
  • 話が前後してしまったが、
  • 価格が高い競走馬ほど走る確率は高い。
  • もちろん、POGにはジョーカーが潜んでいて、
  • 超高額馬が1勝どころか、1度も走ることなくフェードアウトしてしまう馬もしばしばいる。
  • それでもやはり確率的に言えば、高額馬のほうが成功することは事実である。
  • 今ではすっかり凋落してしまったが、
  • シーキングザパールモーリス・ド・ギース賞NHKマイルC)、
  • エアシャカール皐月賞菊花賞)などの活躍を踏まえて上梓した森秀行調教師の著書、
  • 『最強の競馬論』(講談社、2003年)によると、
  • 「ビジネスとして競馬を考えたら、一千万の馬には手を出さないほうが無難だ。(中略)ならば、いくらぐらいの馬を買えば採算がとれるのだろうか。私は、ビジネスとして成立するのは、売買価格五千万円が分岐点だと考えている。経験的にいって、五千万以上の馬ならば、そうそう期待を裏切られることはない」
  • と記している。




③厩舎(調教師)

  • 次に③厩舎は、
  • どんなに①価格が高くても、どんなに②血統が良くても、
  • 調教師がヘタクソだったら、走る馬も走らない。
  • ときどき「オっ!!」と思う良血馬が、聞いたことのない厩舎に入厩するのだけれども、
  • クラシックに出走させてきた試しが、僕の記憶に関する限り、ない。
  • よくわからない厩舎にはよくわからない騎手しかおらず、
  • よくわからない結果で終わる可能性が大。
  • 調教師と騎手の徒弟制度がまだ残っていた頃は、
  • それをサポートする熱心な馬主もいたけれども、
  • 社台中心のクラブホースだらけになった今日においては、
  • より結果“だけ”が求められるようになったのは周知の事実である。
  • その趨勢の中で調教師や騎手も極端な格差が生じ、
  • 年間0勝のトレーナー&ジョッキーなんてザラだ。
  • この点については、何かしらの改善が必要だと思う反面、
  • とにかく1着を狙うスポーツなのだから、仕方がないとも思う。
  • まあ、これ以上僕が考えてもどうしようもない問題だし、
  • 本題からズレるので以降は触れない。
  • ビッグタイトルを狙うんだったら、やはり名の通った厩舎の馬を選ぶのが勝利への“定石”。


④馬主

  • ④馬主も重要な要素やね。
  • 先に挙げた「新・セレクトセール三羽烏」の島川、山本、里見は、
  • 依然としてクラシックに勝てていない。
  • 毎年、セレクトセールだけで5〜10億円近く投じているにもかかわらずである。
  • 貧乏人から言わせてもらうと、これはもはや「日頃の行い」ではなかろうか??と。
  • いずれも会社の代表取締役社長(もしくは会長)なのだが、
  • 「社員を大切にしているだろうか?」とか、
  • 「社員(とその家庭)の生活を担保した上での競走馬への投資なのか?」とか、
  • 僕はいつも労働者観点で考えてしまう。
  • W.チャーチルの、
  • 「ダービー馬のオーナーになることは一国の宰相になることより難しい」という格言の真意を考えるに、
  • ダービーの称号は政治力でも財産でもどうにもならない“運”である、
  • というのが僕の勝手な解釈だ。
  • “運”を掴むには「日頃の行い」がやっぱり重要で、
  • それを持っている馬主に乗っかるのがこれまたPOGにおける勝利への近道。


⑤生産牧場

  • 競馬全体を俯瞰すれば、確かに非社台の台頭ってが望ましい。
  • 一極集中の独占状態はどの分野においてもよろしくない状態であるし、おもしろくない。
  • だが、それはまたステージの異なる話であり、
  • POGに関しては、社台系の馬を中心にせざるを得ないだろう。

:まだまだ続く――いささか長い前置きから



過去との言行一致

  • 僕のPOGに対するスタンスは、
  • ダービーに間に合ってくれればいい
  • と予てから言ってきた。
  • つまり、ダービーから逆算してギリギリ間に合うんであれば、
  • デビューが年明けになっても構わないと。
  • 「近年特に気をつけていることだが、即戦力はせいぜい1頭、あるいは0頭でもいい。確かに、即戦力はスタートダッシュを決められるし、早いうちに稼いでおけばクラシックにも出られるが、(そういった馬たちは)春シーズンに結果が伴わないことは周知である。また、早期に始動した結果、故障でクラシックシーズンを棒に振る馬も多い。」
  • ――えーっと、これは3年前の2010年6月に僕が書いたエントリで、
  • 我ながらいいことを言っている(笑 
  • 確かに、POGを始めた10年くらい前は、
  • とにかく「即戦力を」ということで、早熟血統で、
  • 且つ、レーニングがかなり進んでいて、
  • 且つ、既にデビュー戦の日程が具体的に決まっている馬を意図的に選んだものだった。
  • それはそれでPOGにおけるひとつの戦略であることは間違いのない事実なんだけれども、
  • 「クラシック」というものに重点を置いた場合、
  • 「結果」を早く求めるスタンスはいただけない。



ちょっとした自負

  • 下図は今年度のPOGの成績状況を折れ線グラフで表したもの。

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20130525005015p:image

  • X軸に時間的経過を、Y軸に獲得賞金を示している。
  • 13年5月段階でトップをひた走る赤線が僕ねww
  • これを見てもらえればわかるように、
  • 12年の10月前までは6位〜8位の下位に位置していて、
  • まあ完全にスタートで出遅れておる。
  • けれども、11月を過ぎるとようやく徐々に上昇をはじめ、
  • クラシックシーズンで一気に抜け出すという、
  • ほぼ僕の理想としている形になっている。
  • (あくまでも5月20日段階だけど、、、)
  • 他のメンバーの馬たちが続々とデビューして結果を出すと、確かに焦る。
  • 焦るし、精神衛生上もよろしくない(ヾノ・∀・`)ナイナイ 
  • ただし、怪我をせず無事にさえいてくれたら必ず結果はついてくるし、
  • また結果がついてくるように馬は厳選しているつもりww 
  • 致命的な故障もなく、12頭中11頭がデビュー。
  • 8頭が勝ち上がり、2勝以上が4頭。
  • そして、「ダービー制覇」とともにもうひとつ掲げている目標、
  • 「対象期間内の全G1競走出走」はNHKマイルC以外の6レースに出走。
  • (いやさ、安田記念って対象期間内だけどさ、POGの趣旨から逸脱してるっぽいよね)
  • で、これは昨年度までのスタンスね。



マイナーチェンジを繰り返し

  • だがしかし、、、と思うのである。
  • 年明けデビューでクラシックに出ることが難しいことも確か。
  • 昨年度、僕が指名した中ではコメットシーカーとデインツリーの2頭が年明けのデビュー戦を飾ったのだが、
  • 順調に使えなかったこともあり、
  • 2戦目でいきなり毎日杯を使ったり、そのままダービートライアルに挑んだりして、
  • 結局、そこで結果を残すことができなかった。
  • 2歳戦ならまだしも、3歳重賞は2戦目で攻略できるほど甘くない。
  • 3歳の重賞ともなるとポテンシャルよりも実戦経験がものを言う。
  • 例えば、今年はきさらぎ賞におけるリグヴェーダ(8着)がその餌食になったし、
  • 少し前だとオーシャンエイプスサイレンススズカなども懐かしく思い出される。
  • 僕の記憶の範囲では、年明けの新馬→重賞を1番人気で勝ったのは、
  • 05年アーリントンCビッグプラネットと93年毎日杯シクレノンシェリフぐらい。
  • (他にこのパターンを成功させている馬がいたら教えてください)
  • このような事実と昨年度の反省を勘案し、
  • 何とか2歳のうちにデビューできるような馬を選びたい
  • 、、、とちょっぴりスタンスを変えて挑む今年度。

:総括するには早すぎて――いささか長い前置きから



ヘタレメールfromK原市役所<奈良

  • あの〜、新馬戦っていつからこんな早い時期に開催されるようになったの??
  • わが友ヘタレ――と言っても僕にはほとんど友達いませんけどねww――
  • からドラフトの案内がメールで来ていて、「20日に変更」、「20日に変更」って言うものだから、
  • 僕はてっきり6月20日だと思っておったww
  • 思い返してみると、確かに昨年トーセンパワフルが勝った新馬戦は6月2日だった(1年は早いのぅ〜、、、)。
  • しかしながら、
  • 昨年は新馬開始時期とユニコーンSが同じ週であり、美しくPO期間が引き継がれた印象がある。



「勝利宣言」?「敗戦の弁」?

  • 一方、今年はと言うと、繰り返しになるが新馬戦が6月1日開始で、ユニコーンSが6月16日。
  • つまり、新馬戦からユニコーンSまでをPOG期間とする僕の所属するチームは、
  • 始めて昨年度と今年度のPO期間が重複することになり、
  • ちょっと気持ちが悪いというか、個人的にはしっくり来ない。
  • :以下、表記を統一するため2012-2013年度のPOG期間を「昨年度」、2013-2014年度を「今年度」とする)
  • 今、このエントリーを書いているのがオークスが終わった5月20日であり、
  • レッドオーヴァルは来年あたりスプリント戦に出ている気がするなww)
  • 最終決戦の日本ダービーを残した2012-2013年度の結果は出ていない状況である。
  • したがって、僕の大好きな「総括」(もしくは「反省会」)を行おうにも、
  • 勝ったのか負けたのかわからない今の状態では、
  • 「勝利宣言」を行うことも、
  • 「敗戦の弁」を述べることもできない。



競馬の神様はかく語りき

  • 新馬戦が「メイクデビュー」の名前を変え、
  • 東京と阪神で開催されるようになった2008年から時間的感覚というか、
  • 体内時計が狂い始めたな。
  • 新馬戦なんてもっとゆっくり行こうよ、いやマジでさ〜。
  • かつて大川慶次郎が著書の中で、2歳レースについて、
  • 「私はJRAの六月でも早すぎる。そもそも二歳戦そのものを基本的に好ましく思っていません。」
  • (なお、著書は旧馬齢表記のため、現表記に改めた。)と述べていたのを、
  • ふと思い出した。
  • 理由として、
  • 馬体が出来上がっていない2歳の時期は厳しい競走に耐えられないし、
  • 無理をしてレースを使えば、馬が壊れてしまう「マイナス面の意義」しか見い出せないとし、
  • 2歳戦を「ない方がマシ」とまで言っている。
  • (詳細は『大川慶次郎回想録―杉綾の人生』日経ラジオ社、1998年を参照のこと)

:終わりのような、始まりのような―――


  • 正直なところ、近年は競馬に費やす時間が極端に減ってしもうた。
  • 馬券に関して言えば、昨年はたった6レースのみ。
  • これはもはや競馬好きと言えるのだろうか??
  • もう未勝利戦や条件戦をやることはないと思うわ。
  • それに伴い競馬の知識も著しく低下。
  • 15年〜20年前のG1レースであったら、
  • 1着からベベまでほぼ間違いなくその結果を諳んじることができると思うけれども、
  • 今じゃあ先週のレースの勝ち馬もすぐに浮かんで来ない。
  • 僕も齢30個重ね、記憶力の翳りがひたひたとやってきた。
  • そんな中、競馬関連書籍やウェブサイトを洗いざらい目を通し、
  • ああでもないこうでもないと思いをめぐらすPOGは競馬と向き合う絶好の機会であり、
  • この機会を与えてくれるPOGメンバーに感謝申し上げる。
  • この文章を書き始めたのがオークスの翌日からで、
  • あちこちへ寄り道し、
  • 好き勝手書き綴った。
  • 最後まで読んでくれたことを重ねて感謝する次第。
  • 明日3歳世代の頂点が決まり、
  • そして翌週からダービーへ向けて若駒たちがデビューする。
  • 終わりのような、始まりのような―――
  • ―――競馬の1年がまた動き出す。





:隣の芝は青く......


  • 以下は僕が獲得しようと密に画策していたものの、
  • 他のメンバーに取られてしまった馬たち。
  • 特にダンスインザムードの仔には並々ならぬ思い入れがあり、その想いを綴ったのだけれども、
  • ギムレット氏が上位指名してことにより、抽選にも持ち込めなかった。
  • さすがに3位以上で指名する勇気はなかったww
  • でもでも、もう既にその想いの丈を延々と書いちゃって、
  • その文書をお釈迦にするのももったいないから一応載せておく。



ついにダンスインザムードホワイトマズル交配さる!





  • ビハインドザマスクスワンS)が95年生まれで、
  • 昨年のJCDを制したニホンピロアワーズが07年生まれということからも、その渋とさを窺い知ることができる。
  • 産駒のタイプも多種多様で、
  • アサクサキングスイングランディーレ天皇賞)は豊富なスタミナを生かした先行力が武器。
  • 一方、ビハインドザマスクは33秒台で強烈な末脚を繰り出す短距離馬。
  • そしてニホンピロアワーズはダート馬とさながらオールラウンダーである。
  • とにかくその?馬っぷり”がいいよね。
  • シンゲン(オースカマー)やジャドウゲイト(シンガポールエアライン)などを観ると、
  • ついつい目がそちらのほうそちらのほうへと行ってしまった。
  • (馬券については、痛い目に遭ったほうが格段に多いなww)
  • 種牡馬としてのアベレージは決して高くはないが、
  • 一発長打を狙える馬。例えて言うなら、
  • 池山隆寛ばりの「ブンブン丸」。
  • (あるいは1年目のバレンディンww(ボクぁ〜、ヤクルトファンじゃないけどねww)
  • 数年前、僕はPOGにおいて「ブンブン丸宣言!」なるものをしたことがあるけれども、
  • 要は、短距離やダートで小銭を稼ぐのではなく、
  • ダービーを獲るためなら少々リスキーな血統も狙わなくてはいけないという、自戒。
  • 今でもこの考え方はほとんど変わっていない。
  • ホワイトマズルはその考え方を体現してくれる、唯一無二の馬。





  • D

  • 僕は安倍晋三の言う「次元の違う大胆な金融緩和」の意味はよくわからないが、
  • 「異次元」を端的に表すとまさにこんな感じww
  • このレースで彼の繰り出した脚は32秒台とも31秒台とも言われている。
  • そんな伝説を残したダンシングブレーヴであったが、
  • 引退後はマリー病という皮膚の病気に冒され命まで危ぶまれた。
  • また、種牡馬としての成績は不振を極め、ついに欧州の生産界から見捨てられ、
  • 日本へやってきたのが1991年のこと。
  • これはwikiには載っていなけれども、当時のレートで約8億2000万円という叩き売りであった。
  • 日本輸入後に、本馬の父ホワイトマズルコマンダーインチーフが相次いで活躍。
  • 見放した欧州生産界へ大いなる復讐を果たした。
  • ここまでが本馬の父系のお話、ちょっと長いな。







多士済々の面々

  • その他ではガンバシチー氏が5位で指名したシャーピラの11(父ディープインパクト)。
  • これがまさか5位で指名されるとは思わなかったww
  • シャーピラはドイツの1000ギニーの勝ち馬。
  • ドイツ血統とディープインパクトとの相性は抜群で、いわば「勝利の方程式」だ。
  • どうだろうか、ガンバシチー氏が上位で獲得したサングレアルやマナオラナあたりよりも、
  • 最終的にはこちらのほうが活躍している可能性はあるでww


  • ブルック氏が4位で指名したリーシャンタルの11(父キングカメハメハ)も実に気になる一頭。
  • もともとマリーシャンタルの仔は欲しいと思っていたが、
  • ファントムライト(父ホワイトマズル)もまたブルック氏に阻まれてきた。
  • 兄弟たちは概して脚部不安に悩まされる傾向にあるため、
  • もしそれさえ出なければクラシックに乗せる器だと僕は思っている。


:指名馬一覧――夢のビッグバンコラボ、ふたたび



1.オルドリン/牡/黒鹿毛/2011.5.9/栗東角居勝彦

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20120526182108j:image

利発聡明そうな涼しげな表情と、遅生まれにもかかわらず完璧ともいえるバランスを誇る馬体は見る者を魅了します。皮膚は濡れたように薄く、日々ボリューム を増す鋼のような強くしなやかな筋肉のラインが透けて見えるようです。余裕のある膝のかぶりとクッションのいい長めの繋や飛節のほどよい折りの深さは、これからさらに身につける強靭な筋力を受けて的確に地面に伝えることができるでしょう。性格も常に冷静ながら内に秘めた強さもあり、放牧地でも自ら主張せず とも一目置かれる存在です。求められるものは大きいですが、十分に応えることのできる素晴らしい資質を備えた良駒であると信じています。(社台サラブレットクラブhttp://www.shadaitc.co.jp/より)







  • ここで少しムーンレディを含めた母系を辿ってみたい。
  • ムーンレディはドイツ生まれ。
  • セントレジャー(独G2:2800m)やドイッチャーヘロルト賞(独G3:2200m)などに勝った長距離砲。
  • その父Platini、父の父Surumuといわゆる“ドイツ重戦車”の典型的なタイプ。
  • Surumuは1985,86,89-92年の独リーディングサイヤー
  • アイルランドで繁殖生活を送っていたが、
  • 2006年のタタソールズ・ディセンバー・ブリーディングストックセールに上場され、
  • 社台関係者により約7100万円で購入され日本へやってきた。
  • 父Platiniはミラノ大賞典(伊G1:2400m)やメルクフィンク銀行賞(独G1:2400m)などのタイトルを獲得した
  • 、、、というよりも、あのレガシーワールドが勝った93年のジャパンCで、
  • 14番人気ながら4着に突っ込んできたと言ったほうが馴染みがあるか!?
  • ウイニングチケット日本ダービー他)とコタシャーンBCターフ他)の間で最後まで抵抗した。
  • 本馬の曾祖母、
  • つまり、ムーンレディの祖母のMajoritatは、
  • オークスのあたる87年ディアナ賞(独G2:2200m)と独1000ギニー(独G2:1600m)を制した3歳牝馬チャンプ。
  • まさに由緒正しきドイツ血統。
  • 言い換えるならば、ドイツ重量血統×キングカメハメハ×角居勝彦による夢のビッグバンコラボ
  • 来年のダービーが今から待ち遠しいww
  • 遅生まれ??関係ないっしょ!



2.オリハルコン/牡/黒鹿毛/2011.4.14/栗東池江泰寿

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20120525192323j:image

昨年募集の半姉から牡馬に変わり、しっかりサイズアップしましたが、体型としては本馬の方が素軽さに秀でたつくりとなりました。兄が昨年の欧州クラシック戦線を賑わせたように活力は十分で、日本にも実績を残している牝系ともなれば、ディープインパクトを配合し、その父の特長が備わった本馬に大きな期待をかけるのは至極当然なことでしょう。父譲りの深い胸は高い心肺機能の表れで、張りのある筋肉で覆われた前後躯や、背から腰、臀部にかけてのラインは、欧州彫刻を連想させるほど上品な容姿と言えます。馬場や環境の違いなどを憂慮するような器ではなく、常識や既成概念を超えて、世界へと大きく羽ばたいても驚くことはありません。

(G1サラブレットクラブhttp://www.g1tc.co.jp/より)



  • ドラフトの行きがかり上、オルドリンを1位に指名したけれども、
  • 僕個人の期待値はもしかしたらこちらのほうが上かもしれない。
  • “スケール”という点では今シーズンナンバー1と言ってもいい。
  • 2010年の発足したG1レーシングクラブが送り出す“超大物”。
  • まあ、若いクラブだから、様子を見つつだったのだけれども、
  • コレクターアイテムが昨年のアルテミスSに勝ち、
  • スカイディグニティが菊花賞2着と早々と軌道に乗った感がある。
  • 1つ上の姉貴ヴィルジニアチューリップ賞で4着でまだ1勝の身だが、
  • その父がSadler's Wellsの直仔Galileoキングジョージ6世&QES他)だってことを考慮すれば、
  • まずまず走っているんじゃないかな。


  • 本馬の父は説明不要のディープインパクト
  • 母のシルヴァースカヤは“あの”デインスカヤと姉妹関係にある。
  • デインスカヤと言えば、シックスセンス京都記念皐月賞2着)、
  • デルフォイ京都新聞杯2着)、スペルバインドJRA4勝)の母親である。
  • 僕がかなり贔屓にしている血統で、
  • 過去デルフォイ、そして昨年度のデインツリー(JRA1勝)と指名してきた。
  • つまり、この血筋は日本の軽い馬場に高い適性を示してきたと言えるだろうし、
  • SS系の種牡馬と抜群の相性を誇ってきたとも言える。
  • もっと突っ込んで言えば、
  • シルヴァースカヤを購入して輸入したのは、
  • ディープインパクトを含めたサンデー系の種牡馬と交配するためと言って過言ではない。
  • デインスカヤはマイル路線(アスタルテ賞G3-1600m、ムーランドロンシャン賞G1-1600m-4着)で活躍したが、
  • シルヴァースカヤはクラシックディスタンス、具体的にはロワイヨモン賞(仏G3:2400m)、ミネルヴ賞(仏G3:2500m)に勝ち、
  • “長距離砲”としての実績を残した。
  • これは単純にデインスカヤの父がDanehill
  • シルヴァースカヤの父がSilver Hawkに起因するものだと思われる。
  • すなわち、ブルードメアサイヤーにSilver Hawkを迎えた本馬は、
  • よりクラシック仕様の血統構成になった。
  • ちょっと甘いところがあった伯父さんたちに比べると、血統構成を見れば間違いなく破壊力は上。
  • 厩舎の“あの”池江息子。
  • ディープインパクト×シルヴァースカヤ(cf.シックスセンス)×池江息子という、強烈な夢のビッグバンコラボが形成され、
  • ダービー複数頭出走をマジで狙う。



3.トゥザワールド/牡/鹿毛/2011.4.12/栗東池江泰寿

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20130525005019j:image

重賞5勝の全兄の募集時の写真に瓜二つの立ち姿で、見る者を圧倒する程の雄大な馬体を誇る本馬は、他馬にはない存在感を放っています。骨量豊富で筋肉質な 体ながら厚ぼったさがなく、首差しの安定感と深い胸、容積豊富なトモが絶妙なバランスで組上がっています。さらに特筆すべきはその動きです。蹄の先を顔の 前へとしなやかに脚を出し、着地した瞬間、背筋を頭まで必ずまっすぐに伸ばし、体全体を常に前方へ引き上げる力感あふれる走りを見せています。この放牧地 での情熱的な走りは遠くから見ても本馬とわかる程で、前評判通りの活躍が期待できそうです。

(キャロットクラブhttps://carrotclub.net/より)



  • ドラフトの2日か3日まで、3位にダンスーズデトワールの2011、
  • 4位にディアデラノビアの2011をリストアップしていた。
  • ところが、ディアデラの仔の脚元に不安が出たという報を受け、
  • ダンスーズデトワールの2011を4位に降格させ、
  • 3位にチョイスしたのがこのトゥザヴィクトリーの2011である。
  • ディアデラの仔に関しては、血統も価格も馬主も生産牧場も全て条件をクリアーしていたが、
  • 調教師だけが気になっていた。
  • 関東の牧光二である。
  • 牧は若手調教師の1人で毎年そこそこの勝ち星は挙げているものの、
  • ビッグタイトルにはまだ縁がない。
  • また、厩舎の代表格であるアニメイトバイオのレースの使い方が気に入らなかったってのもある。
  • ディアデラの仔もかなり調教を進めていて、いつでもレースに使える状態であったらしい。
  • そんなに急がなくてもいいのに......。
  • ここがG1タイトルのある調教師との差か!?
  • まあ、症状は軽度と聞いているけれども、
  • 一回頓挫すると立て直しにかなりの時間を必要とするのは嫌というほど味わってきた。
  • POGのチョイスに際しては、脚・喉など一切の健康不安があってはダメ。
  • そういうわけでディアデラの仔はバッサリ切った。
  • まだ若いし、そのうち良い仔を出すと思うよ、ディアデラは。



  • D

  • トゥザヴィクトリーは競走成績とその血統から圧倒的な期待を背負って繁殖入りした。
  • 3番目の仔ディナシーがセレクトセールで60,000万円の値が付いたトピックは、
  • 各一般紙でも話題になった。
  • そのディナシーは体質が弱く、結局デビューできなかったが、
  • その仔つまりトゥザヴィクトリーの孫にあたるウェルデホがデビュー2連勝を飾り、
  • いかにこの母系が優秀であるかを示している。
  • ただし、トゥザ自身のこれまでの繁殖成績は期待された以上のものであったかというと、
  • やはり物足りなさを感じる。
  • 重賞5勝のトゥザグローリーは現役だけれども、
  • 「夏バテ」という致命的な欠点があり、G1に勝っていないし、
  • おそらく残された時間を考慮すると勝つことは難しいだろう。
  • ペルーサ青葉賞天皇賞2着)を子ども扱いした明4歳時の最も動ける時期に、
  • 転厩なども重なりレース選択を誤ったことがこの馬の不運であった。
  • それでも3月中半ばデビューでダービーに間に合ったのはポテンシャルの高さが成せる技だし、
  • そのダービーもキャリア3戦で0.5秒差の7着に食い込んだ。


  • 本馬はトゥザグローリーの全弟。つまり父親がキングカメハメハ
  • 今年度のキャロットクラブの募集で総額10,000万円である。
  • 兄貴が確か12,000万円だったと記憶しているから、少し下がったな。
  • トゥザヴィクトリーも本馬を生んだ時には既に15歳であったし、
  • トゥザグローリー以降、目ぼしい活躍馬を輩出できなかったのも2,000万円ダウンの理由だろう。
  • ただし、もともと体質の弱く馬が多く、さらに直近2年は牝馬であったことを考えれば、
  • 本馬は確実に変わってくるだろうし、G2止まりでは許されない馬。





4.レッドウォーリア/牡/黒鹿毛/2011.3.5/美浦藤澤和雄

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20130525005020j:image





  • そこで4位にダンスーズデトワールの仔を指名することにした。
  • 言うまでもなく、ルルーシュの全弟。
  • ルルーシュは4歳の秋に本格化したことから、
  • 本馬もちょっと成長が遅いのではないか、という指摘があるけれども、
  • 実のところ彼は2歳のかなり早い時期にデビュー勝ちしているし、
  • その後の札幌2歳Sでも4着とポテンシャルの高さは示していた。
  • 故障による長期休養が出世を妨げたものの、
  • 順調であったなら、クラシックに乗ってきたであろう器。
  • ゼンノロブロイの血統構成はバリバリのダート血統で、
  • 実際にマグニフィカ(JDD)やマカニビスティー東京ダービー)など、
  • 砂のほうが得意な馬も多い。
  • 先にも述べたように、今年のゼンノロブロイ産駒はどれも目移りするんだけれども、
  • 母系までダート色が強いと、生粋のダート馬になってしまう可能性がある。
  • トレイルブレイザーBMSフォーティナイナーだから深いダートに走らせたらかなり強いんじゃないかと思うが......)
  • そういった理由で、
  • 兄のルルーシュはある程度成功しているわけだし、
  • アメリカンなタイプよりもヨーロピアンなタイプのほうが好相性と踏んでいる。




  • 馬主はすっかりお馴染みになった東京サラブレットクラブ。
  • 昨年度は僕の持ち馬レッドオーヴァルが世代屈指の能力を見せつけた。
  • また、ダービーにはSmart Strike産駒のレッドレイヴンが出走予定で、
  • 見逃すことのできない有力な馬主クラブ。


  • 厩舎は兄貴ルルーシュと同じ藤澤和雄
  • ゼンノロブロイを現役最強馬に育て上げた人物。
  • 僕はそんな藤澤を敬愛を込めて「KAZU藤澤」と呼んでいるww
  • 現状の成績に全く納得できていないのはおそらく藤澤本人だろう。
  • 今年5月11日に歴代6位の1187勝を挙げた際のコメントがKAZUらしい。
  • 曰く、「随分勝つスピードが落ちていますが、こんなものじゃないと思っています」
  • http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=75299
  • 「西高東低」にあって、10年連続最多勝利調教師賞を獲得したのも、今は昔の話となってしまった。
  • が、この人のこだわりというか、仕事に対するスタンスってのはホントに凄い。
  • 2010年11月4日のブログにて、
  • 僕はKAZU藤澤のことを「天邪鬼」と呼び、
  • 「勝つことへの執念は粘着気質を超過し、粘着変質者」と書いたけれども、
  • 今もその考えに変わりはないww
  • KAZUも今年62歳になる。
  • クラシックに勝てるだけの潜在能力を持ちながら、
  • 出走すらさせなかったこともあるKAZU藤澤だが、
  • 近年は牡馬クラシックへの願望を語るし、
  • 事実、出走もさせてきた。
  • 定年まで残された時間は多いとは言えない。
  • 自身が鍛え上げたゼンノロブロイの仔×ゼダーン系×東京サラブレットクラブと夢のビッグバンコラボを成立させ、
  • ダービー制覇を結実させる。



5.ポーシア/牝/鹿毛/2011.3.23/栗東藤原英昭

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20120528171729j:image

幼少期より流麗なラインで縁どられた馬体により見る者を魅了し続け、伸びと締まりの絶妙なバランスを保ちながら成長してきた優駿です。各関節は確かなつく りで筋肉と腱の柔軟性に富み、深く踏込んで力強く蹴り返す動きには抜群の弾力感と滑らかさがあります。キリッと目鼻立ちが引き締まった美顔に熱く強き意志 が表れ、俊敏で堂々とした振舞いに漂う気高さは一流牝馬特有のものです。日本のトップ牝馬3頭が出走したキャッシュコールマイルを驚愕の瞬発力で制した母 さながらの決め手を磨き、父に同一クラシック4連覇の偉業をプレゼントすることもけっして夢ではないと思います。

(サンデーサラブレッドクラブhttp://www.sundaytc.co.jp/より)



  • 僕が牝馬最上位の評価を与えたのがこの馬。
  • 上位指名は牡馬で行くと決めていたから、
  • 牝馬に関してはどうしてもグレードを落とさなければ取れないというジレンマがある。
  • レーヴドスカーの仔はまず間違いなく走ってくるだろうけど、5位じゃあ取れっこないし......。






  • 競走馬としてのLoup Solitaireは1勝馬で、
  • その唯一の勝ち鞍はグランクテリウムS(仏G1:1600m)だ。
  • またリュパン賞(仏G1:2100m)で後の凱旋門賞馬エリシオの2着になったことがある。
  • その母はLouveterieはヌレイエフの直仔で89年仏オークス(G1:2100m)の2着馬。
  • 弟に98年のイスパーン賞に勝ったLoup Sauvage(父Riverman)がいる。
  • この馬は昨年のダービー馬ディープブリランテBMS......
  • とまあ、これまでの説明だとそこそこ優秀はファミリーであることには間違いないが、
  • 超一流ってわけでもない。
  • また、適正距離もやはりマイル〜2000mあたりで、
  • 僕がオークスまで期待している説明にはならない。
  • 言いたいことはこれから。







6.○外新トップオブスターズ/牡/鹿毛/2011.2.28/美浦戸田博文

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20120528171757j:image

父の欄に欧州最強馬Sea the Starsの名前が!引退からもう3年も経ったとは思えないほど濃密な活躍ぶりは強烈な印象として残されています。種牡馬入りした後も知名度の高い繁殖ばかりが集まったり、初年度産駒が高額で取引されたりと話題に事欠きません。そんな中、選ばれしこの牝系は日本でも名前を目にするザフォニック凱旋門賞ザルカヴァを輩出したザミンダーと大種牡馬が並び、華やかさは文句なしです。それを知ってか他馬とは一線を画した空気を持ち、その雰囲気は「鋭い」と表現できるほど。「ワールドクラスとはこういうものだ」と彼の目は主張しています。

(サンデーサラブレットクラブhttp://www.sundaytc.co.jp/より)



  • 外国産馬の本馬については、ちょっと端折って紹介しておく、、、自信がないから。


  • 印象として、サンデーレーシング、社台ホースレースの外国産馬
  • もしくは持ち込み馬ってよく走ったという記憶がない。
  • サンデーRに限り調べてみても、生涯獲得賞金が10,000万円を突破した馬はいなさそうである。
  • しかし、例年4〜5頭の外国産馬、もしくは持ち込み馬を募集していて、
  • 昨年はアゼリの仔(父:Distorted Humor)が注目を集めたが、
  • 現在のところ4戦未勝利で日本で走らせるのがいささかかわいそうである。


  • 社台が優秀な肌馬を探してくるのは、
  • ディープインパクトを中心とするSS系種牡馬と後輩させるためである。
  • セリの際、またまたお腹の中にいた仔が初年度に“外車”として募集されるだけであって、
  • 実質的な勝負は2年目からと考えているものと推測される。
  • つまり、日本競馬にはとても適性がないような種牡馬の仔が募集される結果、
  • 全く成績を残せないというのが実情だと、最近わかってきた(ような気がする)。




  • 母のExhibit Oneはイタリアで走り、
  • カルロダレッシオ賞(伊G3:2400m)とパオロメザノッテ賞(伊G3:2000m)を制した。
  • 通産11戦3勝。10年のタタソールズ・ディセンバー・セールで社台関係者により約5,000万円で購入された。
  • その時お腹にはSea The Starsの仔がおり、つまりそれが本馬。
  • Exhibit Oneの祖母Zaizafonからは93年の2000ギニー(英G1-1600m)を勝ったZafonicがいる。
  • また、Zafonicの産駒に伊1000ギニー(伊G3:1600m)に勝ったシェンクがおり、
  • 日本でマルカシェンクデイリー杯2歳S)、ザレマ京成杯AH)を輩出。このファミリーの繁殖実績はかなり優秀。
  • 今年春の天皇賞を制した戸田博文調教師とのコラボレーションが叶い、
  • 自信はなくとも明らかにビッグバン寸前の兆候!!



7.レッドラウディー/牡/青鹿毛/2011.4.1/美浦国枝栄

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20130525005023j:image

  • なんでこんなすごい馬が日本にいるのか??
  • ――社台の底力は莫大な財力とともに、もうひとつこの国の競馬を牛耳るだけの見えない財産がある。
  • 「先見の明」だ。
  • 本馬の母スタイルリスティックはアメリカで準重賞レベルのいわば二流馬。
  • そういう成績であるから、2008年タタソールズ・ディセンバー・メアセールに上場された際、
  • 当時のレートで約1200万円でという安値で売買され日本にやってきた。
  • 10,000万円を楽に超える牝馬を買い漁っている社台にとって、数ある小さな買い物のひとつだろう。


  • しかし2011年、
  • スタイルリスティックの弟Nathaniel(父:Galileo)がキングジョージ6世&QES(英G1:2400m)を制覇。
  • 翌年にはエクリプスS(英G1:2000m)を制し、欧州王道路線の中軸を担うと、
  • 1つ下の妹Great Heavens(父:Galileo)はアイルランドオークス(愛G1:2400m)に優勝。
  • (実はオルフェーヴルが挑戦した凱旋門賞でしれっと6着になっている)
  • この2頭の活躍により、
  • スタイルリスティックは今では1,000万円そこそこでは購入できるはずがないほど株は急上昇したと言える。
  • ここが社台の恐ろしいところ。
  • 外国産馬として走ったダノンモンスター(父:Unbridled's Song)、
  • セールの時にお腹の中にいたトレッビアーノ(父:Teofilo)はこれでもか!!
  • というぐらいじぇんじぇん走らなかったが、
  • アグネスタキオンに変わった2010年生まれのレッドジゼル(JRA2勝)が出たことから、
  • SS系との相性は良いものと判断した。
  • 伯父や伯母は父がGalileoで欧州仕様だが、
  • 本馬のブルードメアサイヤーはStorm Catで米国仕様。
  • 直仔は全くと言っていいほど日本競馬に適応できなかったものの、
  • 母の父としてのランキングはロードカナロア香港スプリント高松宮記念他)の活躍もあってにわかに上昇。
  • 米国競馬に数々の金字塔を打ち立ててきたStorm Catは今年の4月24日に30歳で他界した。
  • まさに「巨星落つ」中で、日本のBMSランキングでサンデーサイレンスに次ぐ2位に位置していることは、
  • 何とも感慨深いものがある。
  • 今年はディープインパクト×Storm catの組み合わせのアユサンキズナ京都新聞杯)が登場し、
  • 改めてSS系×Storm catの底力を見せつける結果を残している。


  • 父はマンハッタンカフェ
  • 2009年にリーディングサイヤーに輝いたが、徐々に順位を落とし、昨年は10位だった。
  • 3歳世代で目に付いたのはバッドボーイ(ラジオNIKKEI杯2着)、イリュミナンス(クイーンC3着)ぐらい。
  • SS系の後継種牡馬が続々でデビューしたこと、
  • ヒルノダムールレッドディザイア秋華賞、ドバイマクトゥームCR3)に続く大物が出なかったこともあるのだろうが、
  • やはり社台系の有力肌馬との配合が叶わなかったというのも不運であった。
  • まだ老け込むには早すぎるし、
  • 社台との関係が復活してクオリティーも大幅にアップ。
  • Storm Catとの組み合わせで言えば、
  • 現役屈指の末脚を誇るショウナンマイティ大阪杯宝塚記念3着)がおり、
  • 欧州のヘビーな血筋と米国のライトな血筋が見事にブレンドされた母との構成は、
  • 夢のビッグバンコラボに相違ない!!
  • 厩舎は関東の名門・国枝栄
  • 今年もカミノタサハラ弥生賞)とヒラボクディープの2頭をクラシックの有力馬として送り込んできたし、
  • のみならず、インパルスヒーローが短距離〜マイル戦線で活躍。
  • 若手調教師の台頭も、藤澤−国枝ラインは依然として関東の双璧。
  • すでに入厩していて猛時計をマーク。
  • 気性はかなりきついようだが、積んでるエンジンは間違いなく高性能。



8.エルノルテ/牝/鹿毛/2011.2.24/栗東音無秀孝

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20120528160240j:image

洗練されつつも、どこか可愛げがある馬です。それは内面の優しさや利発さがふとした仕草や表情に表れて、血統馬らしい優美な佇まいが私達を魅了するからでしょう。やや薄手の胸前にメリハリのある筋肉を有した上体と、高めの腰の位置から感じるのは父の香りです。ひと際目を引く発達した腰の筋肉が、回転を上げても崩れない軸の源となり、臀部・飛節・球節と瞬時に力を伝え、後肢の粘りあるフットワークを可能にしています。強い背筋で馬体の揺れを抑え、柔軟な四肢で歩幅を大きく取る推進性に富んだ走りは、「これしかない」という走る父の産駒特有の型に合致します。

(社台オーナーズhttp://www.shadaigo.jp/index.htmlより)



  • 実は昨年度、1つ上の兄アドマイヤオウジャを中位で指名する予定でいた。
  • だが、カメハメハ氏が3位で指名。
  • 敢えなく獲得を断念した経緯がある。
  • 今年度も各POG関連書籍でなかなか評判になっていたし、
  • 兄も2勝したからちょっと8位指名では苦しいかな、と思ったけれども、
  • 他のメンバーと重複することなく獲得に成功した。
  • 本馬に関しては完全に桜花賞狙いww


  • アドマイヤオオジャは非常に潜在能力の高い馬だと思うのだが、
  • 訳のわからない使われ方をして、結局クラシック戦線に乗ることができなかった。
  • 8月のデビュー戦を快勝後、
  • ほぼ4カ月の休養し2戦目の万両賞を差し切り勝ち。
  • 中3週で若駒S(5着)、そして2か月間隔を明けてスプリングS(11着)だった。
  • デビュー戦から2戦目の4か月のブランクは、
  • 単に成長を促す休養だったのか、あるいは脚元の不安が出たのか調べていないからわからないが、
  • 万両賞で見せて末脚はケタ違い。
  • 前半1000m60.7秒のややスローな流れの中、
  • 4コーナー17番手から33.9秒の上がりを駆使して、前にいる16頭をまとめて差し切った。
  • 2歳の暮れの段階でOPクラスに上がったのだから、
  • いろいろな選択肢が可能であったはずだが、
  • 何故か内回りの京都2000mを使われたり、
  • 小回りでゴチャゴチャする中山の1800mを使われた点がいかにも残念であった。
  • あの万両賞のレースぶりから判断すれば、
  • コーナーは4つあるよりも2つのほうがいいに決まっているし、
  • 直線は長いほうがいいに決まっている。
  • 勝てたかどうかは仮定の話になってしまうが、
  • 共同通信杯アーリントンC毎日杯あたりに使っていれば、
  • 違った結果が付いてきたように思う。


  • 本馬のシーズオールエルティッシュアメリカで走り、ダートG2ボニーミスS(米G2-1800m)に勝った。
  • 重賞はその1つだけ。通産成績は11戦3勝。
  • 引退後の2009年キーンランド・ジャニュアリーセールで社台関係者によって約2,500万円で落札された。
  • 価格からもわかるように、成績と血統ははっきり言って二流。
  • 実際、その父(つまり本馬のブルードメアサイヤー)のEltishなんて昨年まで聞いたことがなかった。
  • 成績もG2止まりで25戦5勝。
  • 代表産駒がシーズオールエルシッシュだからいわゆるマイナー血統と言えるだろう。
  • ただ、マイナー血統の能力を最大限に引き出すのが種牡馬としてのディープインパクトの底力。
  • と言うか、僕はどちらかというとアウトブリードのほうが好きである。
  • (もちろん、エルコンドルパサーの配合を考えた渡邊隆は凄いと思うよww)
  • 現在の日本でアウトブリードを構築することはかなり難しい様相だが、
  • 本馬はTurn-toとNorthern Dancerのクロス5×5がある程度で、まあ無視できるインブリード





9.プレスアテンション/牡/栗毛/2011.3.24/栗東音無秀孝

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20130525005029j:image



  • 母のリードストーリーは本馬が3世代目。
  • 今のところ目立った活躍馬は出していないが、
  • 競走実績はなかなかのものでチャーチルダウンズディスタフH(米G2:1600m)、
  • フォールズシティH(米G2:1800m)など通産8勝。
  • 社台関係者がキーンランド・2008ノベンバー・ブリーディングストックセールで約7,000万円で購入した。
  • リードストーリーはフォーティナイナーの直仔で96年ベルモントS(米G1:2400m)の勝ち馬。
  • 兄弟にHold That Tiger(仏G1-ジャン・リュック・ラガルデール賞)がいて、概して成長の早い血脈。






10.ヴェイルオブクララ/牝/栗毛/2011.4.9/栗東平田修

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20120528205818j:image

全体的にやや幼い初仔らしいシルエットを見せていましたが、ここへきて上体に幅が出て、脚取りには力強さを感じさせるようになり、本馬の秘める成長力には注目せざるを得ないところです。牝馬ながらガッシリとした骨格を有していることもあり、発達してきた筋肉とマッチした非常にバランスのいい姿に目がとまります。柔らかく滑らかな歩様からは、その体を無駄なく使える高いレベルの運動神経の持ち主であることも容易に想像できます。その身体能力と2歳戦のG1を制した母の成績を考えれば、早い時期から潜在能力を発揮するということがあっても何ら不思議のない素質馬といえるでしょう。

(社台オーナーズhttp://www.shadaigo.jp/index.htmlより)





  • ダンスーズデトワールの11のところで述べたように、
  • ゼンノロブロイは配合相手によってダート馬になってしまう血統構成。
  • 僕はついさっきまで競争実績断然、
  • 2007年度エクリプス賞最優秀古牝馬のジンジャーパンチ(父Awesome Again)とロブロイの仔にしようかと思ったんだけど、
  • 走ったとしてもおそらくダートだろうし、
  • 血統と価格(2,800万円)に隔たりがあるから今年度は見送り。


  • 本馬の母ララアは父方こそアメリカンなダート血統だが、
  • 母系はEl PradoからSadler's Wellsに繋がっていく血筋で、
  • ララア自身全天候馬場で2勝、芝で2勝(ダートは1戦0勝)で
  • BCジュヴェナイルフィリーズターフ(米G1-1600m)は1番人気で3着。
  • AWのG1ハリウッドスターレットS(米G1-1900m)08年のチャンプ。
  • したがって、父Tapitよりも母方のほうの傾向を示したと言えるだろう。
  • 8戦4勝で引退し、2009年のファシグティプトン・セレクテド・ノベンバー・ミクストセールに上場され、
  • 社台関係者によって約7600万円で落札された。
  • この馬もまたSS系との配合を見越して購入されたと言っていい。
  • 本馬が初仔となるため、繁殖実績はないが、
  • たくさんのレースに出て酷使されなかったのは良質な肌馬の条件でもあるし、
  • その中でG1に勝ったのだからポテンシャルはかなりのものと推測できる。


  • 調教師は平田修。リーディングトップ10に入ったことはないものの、20傑に入るようになってきた。
  • 今年が開業6年目の昨年は、カレンブラックヒルグランデッツァの活躍で上昇気流に乗った感がある。
  • 父・母・調教師と強烈なビッグバンコラボ、、、というわけにはいかないが、
  • 来年の春には夢のビッグバンコラボを完成させていることを祈りたい。



11.ピオネロ/牡/鹿毛/2011.4.8/栗東松永幹夫

  • f:id:yamada-no-oboegaki:20130525005031j:image

ネオユニヴァースは、四肢が細めで馬体表面の筋肉の凹凸がなだらかな牡馬としては上品な馬体形成で、その活躍産駒を思い起こすとふっくらどっしり型牝馬との相性が良いと感じます。重心が低めで豊かな胴部を有する母クルソラとの配合で生まれた本馬はイメージどおりの出来映えで、十分な骨量と張り出しよい腹袋を持ちながらも、身のこなしの軽さは損なわれていません。操舵性に優れたしなやかな首、スラリとした四肢、程よく引き締まった背筋、緩衝性に富んだ繋、この馬体特性を生かして草地では伸びやかで、弾性に富む動きを見せています。

(キャロットクラブhttps://carrotclub.net/より)



  • 近年、ペルーサディアデラノビアの活躍により注目されている南米血統。
  • 欧州や大洋州にくらべると確かに馴染みは薄いけれども、
  • アルゼンチン競馬は日本よりも高速決着であるという記録が残っているし、
  • 時に“怪物級”の競走馬を輩出するのもまた南米である。
  • その代表はInvasor(父:Candy Stripes)だろう。
  • ウルグアイ生まれの彼は、母国のタイトルを総なめにするとアメリカへ移籍。
  • ダートレースの最高峰に数えられるBCクラシック(米G1-2000m)とドバイWC(唖G1-2000m)勝ち
  • 2006年世界最強馬の称号を手にし引退した。
  • 通算12戦11勝。
  • 馬名はスペイン語で「侵略者」。
  • (旧植民地出身馬が欧米のビッグタイトルを奪取するさまは痛快)


  • もう1頭僕が思い浮かぶのは1994、95年とジャパンCで来日したサンドピット
  • 彼はブラジル産。日系人騎手コーリー・ナカタニとのコンビが懐かしく思い出される。
  • 94年は1番人気で5着(勝ったのは日本のマーベラスクラウン)、
  • 95年は3番人気で8着(勝ったのはドイツのランド)だった。
  • 初来日の際、
  • パドック解説をしていた大川慶次郎が「世界を制圧できる馬」と惚れ込んだ巨漢馬。
  • 「制圧」とまでは行かなかったが、
  • その荒々しい気性も相まってアメリカを中心に芝・ダート問わず暴れまわったことは事実である。
  • 通算40戦14勝、G1はブラジル時代を含めると9勝。


  • 本馬はまさにその南米アルゼンチンの母系を持つ熱い血統。
  • 母Cursoraはエンリケアセバル大賞(亜G1-2000m)、
  • 国際コパデプラタ大賞(亜G1-2000m)という2つのG1タイトルを獲得した。
  • 特にコパデプラタ大賞はアルゼンチンのみならず、南米最強牝馬決定戦という位置づけであり、
  • 日本で言うならばエリザベス女王杯に相当するんじゃないかな。
  • タイムも1:58.20(南米は1/100秒台まで計測)とやはりスピード決着になっている。
  • Cursoraは現役時代に社台の吉田勝己に購入されアメリカへ移籍したが、
  • ピークを過ぎていたらしく結果を残すことができなかった。
  • ただし、吉田勝己は端から競走馬としてよりも繁殖としての期待を込めて購入したと考えられる。
  • ちなみに購入価格はシークレット。