:「Be yourself no matter what they say」


  • 未だ転職先が決まらない、小生。
  • 一昨日は有給を取得し、1日に3回の昼寝を敢行。
  • 高いテンションを維持しているため、相当程度の疲労が溜まっていると思われる。
  • 在職中の転職活動は、想像通り大変だ。
  • スケジュールもそうだが、
  • 現状の仕事を100とは言わずとも、75〜80程度でこなしていかなくてはならない。
  • その仕事を終えると急いで面接へ。
  • この繰り返し。
  • また、不案内な場所が多く、地図を見ながらってのも思っている以上に疲れる。
  • おかげで今はピアノ休学中。
  • 本のなかなか読むことができない。
  • そんな中で、偶然手に取った『羽生善治の思考』は

  • 羽生善治の思考

    羽生善治の思考

  • 心折れそうな小生を励ましてくれる。
  • 羽生はこれまで将棋に纏わる事象のみならず、
  • そこから勝負どころでの考え方、
  • さらには我々が「人生論」とまで受け取れるような発言もしている。
  • 著書はもとより、近しいところでは『情熱大陸』や『プロフェッショナル仕事の流儀』など。
  • 作家・保坂和志はその著書『羽生 21世紀の将棋』の中で、次のように述べている。

  • 羽生は多弁な棋士だ。将棋について考えていることをとても素直に話す。人生について話棋士は多いけれど、棋士にかぎらずスポーツでも芸術の分野でも、彼らは普通の意味での人生や生活を少なからず犠牲にして、それぞれの分野に生きているのだから、本当のところ彼らに人生を語る資格はない。
  • 羽生はそのことをよくわきまえていて、人生については棋士としての自分のことを控え目に話すだけにとどめて、与えられた時間を将棋に関して、技術論から抽象論まで素直に話すことに費やす。(註―太字は小生) 保坂和志『羽生 21世紀の将棋』190頁

  • この『羽生善治の思考』は、これまでの羽生の発言をアフォリズム形式で回顧している。
  • 勝負の世界にあって、25年間もの間ヒエラルキーの最上位として戦い続け、
  • そして、結果をも出してきた羽生の発言に、
  • 我々が学ぶべきことは多い。
  • 例えば、こんな発言。

  • 知識は単に得ればいいというものではなく知識を積み重ねて理解していく過程で“知恵”に変える必要がある (77頁)

  • これは、たとえたくさんの道具を持っていたとしても、使い方がわからなければ意味がない。
  • 使いこなすには、技能が必要だという箴言
  • なるほど。
  • ただし、これは全ての年齢によって場合分けが必要だとも感じる。
  • すなわち、小生は、
  • 30歳までは「知識」を“ぐいんぐいん”蓄えればいいと思っている。
  • なぜなら、30歳を過ぎると、それが難しくなるだろうから。
  • 端的言えば「記憶力」とも換言できるが、それは20代までの特権だと思っている。
  • それをどのように使うか、羽生の言葉で言えば「“知恵”に変える」かは、
  • 30歳を過ぎてから考えていけばいい。
  • これは勝手な推測だが、30歳までに蓄えて「知識量」と
  • 50歳における「知識量」に大きな差はないと考えられる。
  • 例えば、いち研究者のテーマは、30歳の頃の論文と50歳の頃のそれでは大差ない。
  • 蓄えた知識に対し、アプローチを若干変化させたくらいだ。
  • (まあ、そのアプローチを変えることが一番難しいのだろうが。)
  • 同義と受け取れるこんな発言もある。

  • 絶対に必要なのは読みの幹や枝葉をどれだけ広げていくかということ (216頁)

  • そんなわけで、この羽生の箴言は、まさにこれからの我々世代に合致するんじゃなかろうか。
  • 次。

  • 温存しとこうとか、あとで使おうというのはダメで、今持っている力は早く使い切ったほうがいい (58頁)

  • ペース配分って確かに重要なんだろうけど、
  • 最初から全力で物事に対峙できない人って、結局最後まで中途半端に終わることが多い。
  • これはメンタルの部分に直接作用するからと小生は考えている。
  • あまりいい例が思い浮かばないけど、
  • 1週間続くテストがあったとする。
  • 1日に2〜3教科。
  • 初日の最初のテストに全ての力を注ぎ込めなかったら、
  • 後々の巻き返しは難しい。
  • 出鼻を挫かれることは、どうしても引きずってしまうのは、是人情。
  • 小説も映画も最初にあらん限りの力をぶち込まなければ、あとはグダグダになるしかない。
  • 解釈上、同じようなことを言っている。

  • 波はつくれないが、乗ることはできる (141頁)

  • 反省は勝負がついたあとでいい (57頁)

  • というわけで、転職活動も全てに対して全力で対峙するのは、最低限のマナー。
  • 最後に、

  • 仕事に行き詰った時は整理整頓 (92頁)

  • 頭の中のみならず、この部屋はいくらなんでも汚すぎるww