:指名馬総括
自分の成功の上にあぐらをかくことは、雪のなかをハイキングしている最中に休むのとおないくらい危険である。うとうとしはじめれば、眠ったまま死んでしまうのだから。
(L.ウィトゲンシュタイン『反哲学的断章――文化と価値』よりMS 162b 37r C:1939-1940)
下を取るのははっきり言って「単細胞」
- まず、今年度真っ先に自身に課したのは、以前指名した馬の下を取らないということ。
- 昨年度はコメットシーカー、シェアードワールド、ロードジェネラル、デインツリー、ディアマイベイビーと12頭中、
- 実に5頭がかつて自分が指名した馬の弟ないし妹であった。
- それ以前は「極力下は取らない」というポリシーのもと、試行錯誤してきたため、
- 昨年のチョイスはこれまで積み上げてきた競馬研究??の、集大成的な意味合いが強かった。
- これでそれなりの結果が出たことは喜ばしいことなんだが、
- 僕が愛して止まないウィトゲンシュタインが言うように、
- その状態に満足した途端甘えが生じるから、
- 今年度は「0」から出直しだな。
- そういうわけで、これまで指名した馬の下は取らず、
- 新しい血統を掘り下げてみようというのが今年の課題。
選択は1歩ではなく、半歩ズラして
- そうは言うものの、今年度もまた奇を衒うような血統の馬はおらず、
- 「勝利」を最優先に考えたチョイス。
- 5年ぐらい前は他人より1歩、いや3歩ぐらいズラしたほとんど話題になっていない馬を選んだものだが、
- その方法で一発長打を狙える可能性ってのはほとんどゼロに等しい情勢になった。
- クラブ所属馬は格段に増え、
- 「netkeiba」の掲示板の情報は相当程度信頼できるまでになった。
- (もちろん、なかにはキ●ガイみたいな書き込みをする人がいるけれどもww)
- 1歩はちょっと大きすぎる、せいぜいズラして半歩と言ったところか!?
- 例えば、母の血統は素晴らしいがまだ子どもが満足いく結果を残していないとか、
- 活躍馬が出て久しいとか、
- 輸入されたばかりとか、せいぜいそれぐらいですな。
種牡馬について
- ディープインパクトは頭数制限の上限3頭。
- ただし、昨年に引き続き牡馬が1頭、牝馬が2頭ってところが“肝”ね。
- ディープインパクト産駒に関しては、牡馬よりも牝馬のほうが走るであろう馬を見つけやすい。
- これは僕の感覚的なもの。
- 大幅に頭数を増やしたキングカメハメハとゼンノロブロイから2頭づつ。
- 僕の所属するチームには、新種牡馬と外国産馬をそれぞれ1頭づつとらなくてはならないというルールがある。
- このルールをクリアすることに毎年苦心させられる。
- 外国産馬のチョイスがチョー苦手なのだ(泣
- また、昨年に引き続き、新種牡馬はあまりパッとしない。
- 頭数的にはディープスカイ(ダービー、NHKマイルC)かコンヂュイット(BCターフ他)か
- ......どちらも数年間は様子見。
- 今年はSS系直仔のスズカマンボ(天皇賞)、
- ロサード(オールカマー)、ブラックタイド(スプリングS)などの産駒が重賞を制覇した。
- 競走成績は超一流というわけではないが、
- 改めて血統表を見てみると、どれも素晴らしい馬たちの仔が活躍した。
- したがって、
- 例えばスウィフトカレント(小倉記念、天皇賞2着)あたりは一発があってもおかしくないと個人的には思うものの、
- 選択する勇気はないww
- さっき言ったように、外国産馬は僕の最も苦手とするカテゴリーで、
- 直近の3年は日本で活躍した牝馬(ヘヴンリーロマンスやエルノヴァ)が海外で産んだ仔をチョイスしてきたが、
- 目立つ成績を残すことができなかった。
- このことから、新種牡馬と外国産馬を重複させる手法を採用。
- 全く走らなかった場合の被害を最小限に抑えるためにリスクヘッジ。
- 以上、長々と書き連ねてきた観点から今年度の12頭を厳選したので、
- 指名理由とともに、血統背景や競走成績などを踏まえながら以下に記すことにする。
- ――いざ、2014年日本ダービーへ――
part2へ続く(http://d.hatena.ne.jp/yamada-no-oboegaki/20130525)